《MUMEI》

それから

しばらくして

遅めの朝ご飯が

始まった。

「わぁ〜ほんとに美味しいね、これっ」

「どうもデス」

「あれ、エリオルくんそれ、何かけてるの‥!?」

「甘いのは嫌いだって言っただろ」

「で、でもソレ‥」

めちゃめちゃ

辛いやつだよ‥?

そ‥

そんなに

かけなくても‥。

「───ほらナギ、冷めてまうで?」

「あ、うん」

「おい」

「ん?」

「少しは読めるようになったのか、魔法書」

「あ、ええと、うん‥少しだけどね」

「‥‥そうか」

「ねぇ」

「‥‥?」

「あたし、頑張るからね」

「───────」

「どうかした?」

「そのやる気だけは認めてやる」

「ぇ、あ、ありがと‥」

わぁ‥

初めてだよ‥

エリオルくんが

そんな事言ったの──。

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