《MUMEI》

そっと隣を伺い見ると、出会う、真顔。

真顔?

「‥‥そっかー」

えぇぇぇぇぇ!

「え、と。銀二さん?これ結構真剣な、」

「あ、うん。わかってるわかってる」

「俺は真剣にお前を、」

「わかってるったら」

だったらもうちょっとそれなりの反応があると思うんですけど!

一世一代の告白をしたつもりだったのに、随分と肩透かしを食らったような気がした。っていうか、そのものですよね。肩透かし。お前は透明人間か!と全力でツッこみたくなるほど、エアー感。

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