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《MUMEI》 あはは、と笑った顔は、憑き物が取れたように本当にさっぱりとしていた。随分見てなかった晴れ晴れとした笑顔、いや嬉しいんですけどね。この場合そうじゃなくて、 「いや、っつかさ、」 「あー。そういうことじゃないんだよな」 「そうだよ、俺はお前のこと真剣に、」 「だからさ、それもわかってるって」 「や、だって」 「うん、だからね。ソレもひっくるめてさ、うーん。なんだろう」 「ん？」 「うれしいよ」 ぴたりと二人立ち止まる。コイツが立ち止まったから、もしくは俺が立ち止まったから？とにかく、立ち止まって、向かい合う 「フツーにさ。うれしい」 前へ |次へ |
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