《MUMEI》 「あ〜、なつきさんだ〜!」 「…もしかして、酔ってる?」 「そ〜かも〜」 私は、ケラケラと笑った。 「抱きつくなら、私にしときなさい」 「は〜い!」 私は言われた通り、なつきさんに抱きついた。 なつきさんはそんな私の頭を撫でながら、『よしよし』と言ってくれたから、私は『エヘッ』と笑った。 そんな私を… 皆が『変』と言うから、私は胸を張って言った。 「ちょーこは変じゃないもん!ちゃんと、あいてみてるもん! こいびとどうしのじゃましてないもん!」 私はちゃんとわかっていた。 はるきさんにはひとみさんが かつやさんにはかおるこさんが まさひこにはゆいこさんが かずまにはことこが … (…ん?) 「蝶子?」 「ん〜?」 私は、なつきさんの腕の中から抜け出した。 向かった先は、こーたの前だった。 こーたは何だか呆れたような顔をしていた。 「こーた」 「…何だ」 私は、疑問をぶつけた。 「こーたは、れーこさんの?」 「物じゃない」 こーたはきっぱり言った。 (そうなんだ…じゃあ、こーたには抱きついていいのかな?) 前へ |次へ |
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