《MUMEI》

それから

あたしは

約束通り

ドロシーちゃんと

お花を摘みに出かけた。

「ねぇドロシーちゃん」

「どうしたデスか?」

「エリオルくん、前より打ち解けてきてる気がしない?」

「そうデスね〜」

「───────」

「ナギ‥?」

「あ、ええと──何か嬉しいなぁって」

「ボクもデス。──ぁ」

「?」

「あったデスよ〜」

「え、あのお花‥?」

「天使のシッポって呼ばれてるデス」

「天使の‥シッポ?」

あれ‥‥

天使って

シッポなんか

あったっけ──。

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