《MUMEI》





結局あんなことがあったので帰りは夕方に近くなっていた。

光輝「ただいま〜」

とりあえず言ってみたが返事は無かった。

光輝「…鍵が開いてたってことは出かけては無いよな…」

まああの人なら大抵何があっても大丈夫だろう…

光輝「じゃあ入ってい……あれ?」

振り向くとフィーラの姿は無い…

…いなくなったのか?

?「こっちですにゃ」

光輝「?」

とりあえず声のしたほうを見る。

?「にゃ〜」

そこにはただの猫がいた。

光輝「…誰?」

?「フィーラですにゃ。」

光輝「なんで猫に?」

フィーラ「いや、このほうが都合がいいのかもと思いましてですにゃ…」

光輝「…まあどっちでもいいんだけどな…」

まあ本人がいいと言ってるなら大丈夫だろう。




家に入るとリビングにあいつがいた。

ただ俺の姿に気づいていないらしく、ずっと考え事をしている。

光輝「…ジロム?」

ジロム「!…ああ、おかえり…
   すまない、気づかなかったよ。」

光輝「なんか考え事してたみたいだな。」

ジロム「ああ、ちょっとな。
   それより、君の肩になんで猫が乗ってるんだ?」

光輝「まあ…近くでちょっとな。」

ジロム「そうか…」

ジロムは猫(フィーラ)のほうをじっと見る。

ジロム「………」

光輝「どうしたんだ?」

ジロム「いや、なんでもないんだ。すまんな。」

光輝「…そう?」

ジロム「…まあ…明日どこか出かけたりするのか?」

急に話題変えてきたな…

光輝「まあな…」

ジロム「そうか…
   気をつけるんだぞ。」

光輝「お前は保護者か…」

ジロム「まあ何か嫌な予感がするんでな。
   私も同行したいところだが少し用事があってな…」

光輝「…そうか、なんだか知らないけど頑張れよ。」

ジロム「はは、ありがとうな。」

そんな会話の後…何事も無く一日が過ぎた…






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