《MUMEI》 「合計、何回したか、覚えてる?」 (いっそもう忘れてしまいたい…) 翌朝俊彦の腕の中で目覚めた私は、恥ずかしくて真っ赤になった。 「ねぇ…何回?」 私は、泣きそうになりながら、『五回』と答えた。 ちなみに…内容は 台所で一回 風呂場で一回 脱衣所で一回 そして…ベッドで二回だった。 「正解! やっぱり『日本酒入りカクテル』だと覚えてるんだね!」 「ひどい…」 私は、思わず泣き出した。 「な、何で? 可愛かったよ! それに、俺達恋人同士じゃん! 俺だって、甘えん坊蝶子見たかったんだもん!」 「普段の私じゃダメなんだ…」 (あんな恥ずかしい私がいいんだ…) そりゃ、私は今でも俊彦とする時恥ずかしがって、あんまり大胆ではないし… 声も我慢するし、すぐ『ヤダ』っていっちゃうし… 「えぇ?!何言ってんの? いつもの蝶子だって可愛いじゃん!」 「無理しなくていいよ… これから、毎回あのカクテル飲めばいいんでしょ」 そしたら、どこだって、何回だって、俊彦の好きなだけできる。 「蝶子!」 「な、何よ!」 俊彦につられて私も大声になった。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |