《MUMEI》 「あたしの手に握らされていた写真がこの頁のだよ。 見せてあげる機会を逃し続けてね……随分可哀相なことをしていたよ。」 二人で学生服を着て微笑んでいた。 バァさんは黙ってその写真を剥がした。 「……ジィさんと話してくる。」 写真に触れたとこから無性に、国雄の気持ちが流れ込んで来た。 「国雄、待って。 くーちゃんの本当の名前知らないよね?」 光に引き止められた。 「……国雄だよ。 多分、兄貴の名前だ。」 幹裕が言う。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |