《MUMEI》 片割れ「ジィさん!」 遥か遠くから声がする。 「ジィさんは間違っていなかった、俺はどうしようもない親不孝で、」 いつもの一本道を辿る。 「――――国雄ヘ幸アレ…………と。」 自分が幸せになる資格なんてないのに。 なんて…… 「愚弟だ……。」 振り向けば随分懐かしい顔があった。 「母親には会ったのか親不孝者。」 「……ジィさん……」 二番目の孫の顔は久しぶりに見た。 「その色は流行りなのか?」 金色の髪に染まっている。 前へ |次へ |
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