《MUMEI》 玉子は、おぼつかない足取りで屋上へ続く階段の方へと歩いてゆく――… その手には、何やら白い布切れのような物をぶら下げていた…。 「イヤああ!お兄ちゃん!お兄ちゃーん!?」 のび助の足元には、半狂乱になってドラえもんの残骸をかき集めるドラミがいる…。 「あわわわ…ど・ど・どーすれば…!?」 ドラミに付き添うか、玉子の後を追うか… のび助はオロオロと、その場を右往左往することしか出来ない。 そうこうする間に、玉子の姿を見失ってしまった―……。 ――…だが… 「きゃあああああー!!」 病院の外から聞こえてくる叫び声に、のび助は思わずギクリと身震いした…。 前へ |次へ |
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