《MUMEI》

『ラルンさん。』


「はい、どうしたんですか紫吾。」


『なんでここまで、塁羅とやったんですか?』


紫吾はヒビが入った床、穴が開いた床を見つめてから、ラルンを見た。


「これは塁羅と約束なんです。分かりやすい手加減をしないって。」


『今の勝負でも、充分手加減しているんでしょ。』


「さぁそれはどうでしょう。」


『いつから、塁羅の相手になっているんですか?』

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