《MUMEI》

光輝「誰だてめぇ…」

?「クックック…
  人に名前を訊くときはまず自分から名乗るものだよね?」

光輝「……影島光輝だ…」

?「まあ知ってるよ。
  君のうわさは色々聞いてるからね。」

光輝「……」

?「おっと忘れるところだった;
  私は組織[破邪]のNo.20…[ドウラ]というものだよ。」

光輝「?……王宴とは違う組織か?」

ドウラ「…あんな下等組織と一緒にしないでおくれよ。」

この様子じゃ敵対…してるみたいだな。

光輝「そうか…
   で、その破邪とやらが俺に何の用だ?」

ドウラ「それは今から言おうとしていたんだよ。
   まあめんどくさいから単刀直入に言うね。
   …君にはここで死んでもらうよ。」

光輝「はぁ?なんで俺が死ななきゃならねぇんだよ?」

ドウラ「我々の組織としては君はとても危険な存在なんだ。
   理由は説明すれば長くなるから言わないよ。」

光輝「……またこのパターンかよ…」

ドウラ「どうやら同じようなことが前にもあったみたいだね。
   でもそれも今日で最後になるようだけどね。」

光輝「……危険な存在…ねぇ…
   俺はただのEランクなんだけどな…」

ドウラ「そう思ってるのは君だけなんだよ。
   私としても君の能力の詳細がわからない以上…君は危険な人物と認識してるんだ。」

光輝「…そうかよ…
   じゃあもう一つ質問だ。さっきのは一体どういう意味だ?」

ドウラ「…ああ、あの人形のことかい?」

光輝「人形だと?」

ドウラ「ああ、中身はちゃんとした人間だけどね……心は人形そのものだね。」

光輝「…奏に一体何しやがった!?」

ドウラ「ふふ……
   ちょっと私の能力を使わせてもらっただけさ。」

光輝「お前の能力?」

ドウラ「マインドコントロール…いわゆる洗脳だね。」

光輝「…洗脳だと?」

ドウラ「ああ、私の能力自体はCランクと大したこと無いのだがね…こうして強いものを操ることで私の力は無限大に跳ね上がる。」

光輝「……」

ドウラ「彼女…精神的にまいってたみたいでね…意外と簡単に操り人形になってくれたよ。」

光輝「……それで…満足か?」

ドウラ「…そろそろおしゃべりも終わりにしようか。
   じゃあ……奏ちゃん、殺っちゃってよ。」


奏「了解しました。」

奏はまた俺に襲い掛かってきた。

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