《MUMEI》

しばらくして

あたしは

道を戻り始めた。

「帰るデスか?」

「うん、そろそろ夕方だし───、ぁ」

「どうしたデスか?」

「綺麗────」

「あ、ほんとデスね〜」

「空は一緒なんだね」

「?」

「この世界の空も、あたしのいた世界の空も、同じなんだね、きっと───」

「そうデスね〜」

「ねぇ、また来ようね、ここに」

あたしが言うと

ドロシーちゃんは

頷いた。

「また来るデス」

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