《MUMEI》

「どこ行ってたんだ」

「ぇ」

この声‥

「エリオルくん、ななっ‥何でここにいるのっ!?」

「お前らが遅いからあいつに呼びに行かされたんだ」

「え、そ‥そうだったんだ、ごめんね‥?」

「何だ、浮かない顔だな」

「え、そんなつもりじゃ‥」

「一人前の魔女になるんだろ」

「ぇ」

「だったらそんな顔しない方がいい」

「うん、分かった。──ありがと」

「っ‥?」

「よしっ、帰ろっか」

魔法は

楽しむもの‥。

何だか──

ほんとに

そんな気が

してきた。

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