《MUMEI》

「俺だって!同期が良かったのに! 待てよ、…三月生まれなら…」


「ちょっ、ちょっと!」


俊彦が真剣に逆算し始めたので私は慌てた。


「「この馬鹿! お前、まだ結婚許してもらってないだろ」」


祐介さんと勇さんが俊彦の頭を叩いた。


俊彦が、『せっかく数えてたのに〜』とくやしがった。


「…俊彦君?」


「な、何でしょうか、咲子さん」


監禁されたからか、俊彦は咲子さんを怖がっているようだった。


咲子さんは、そんな俊彦にジリジリと近づきながら、最初は穏やかに話し始めた。


「ちなみに、今からでもギリギリ同期の子供は作れるけどね。



兄さんや、一子さんの家族に許可を得ないまま、蝶子ちゃんを妊娠なんてさせたら、その時点で、私がどんな手を使おうとも絶対に君を蝶子ちゃんから引き離すからね!

忘れてるかもしれないけど、私も蝶子ちゃんの身内だからね!

い〜い?

避妊はちゃんとしなさいよ?

兄さんならキスだけでも許さないのに、心の広い私はそれ以上も黙認してあげてるんだからね!!

わかった?」


「わ、わわわかりました!」


私はこんなに怒鳴って迫力のある咲子さんを初めて見た。

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