《MUMEI》

―――…パアァァーン…!


やがて出棺の合図……霊久車のロングホーンが斎場に鳴り響いた…。



――…寃nァ〜アァ〜アァ〜!

寃hラッりド〜ラりのドラえもん〜音頭〜!


生前のび太が好きだった『ドラえもん音頭』が、見送りの曲として流される…。



冷たい雨が降りしきる中――…



居並ぶ傘の下で、参列者らは一様に頭を垂れて、黒い車列を見送っていた…。




―――…しかし…


葬儀に参列する友人達の中に、まるで『見えない何か』と喋っているかの如く…



ブツブツと独り言を呟く子供がいることに、誰も気付く者はいなかった…。

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