《MUMEI》
封印
これで 私が 秘密の言葉を 唱えれば、ユウの 記憶と 能力が 閉じられる。


黒の院長に 見付かる前に やっておかなければ…。


「ユウ、※δαθθβγδ※!」
ノラは 秘密の言葉を 唱えた。


ユウは 目を開けて、虚ろな 表情で 歩き出した。


町へ向かう ユウは 後ろを ノラの 方を 二度と 振り返る事は なかった。


ユウの 後ろ姿が 見えなくなるまで ノラは 泣きながら 見送った。


…さようなら、ユウ。幸せにね。彼だった アナタは もう いないわ。私が 連れて行くから…。

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