《MUMEI》

光輝「おい!お前!」

俺はドウラに向かって叫ぶ。

ドウラ「私にはちゃんとした名前があるんだが…」

光輝「…俺が死ねば…奏は元の生活に戻してくれるか?」

ドウラ「…まあ考えてあげてもいいよ。」

光輝「約束してくれ…」

ドウラ「…じゃあとりあえず死んでよ。」

そして…俺は逃げることをやめる。

そこに奏が切り込もうとする。

…しかし切り込む直前、何かをためらうように攻撃をやめ、俺から離れる。

光輝「…奏…?」

俺が近づこうとすると奏は一定の距離をとる。

光輝「……どうなってんだ?」

ドウラ「できれば私がきいたいぐらいだ。
   今まで命令に背いたものなど見たことが無い。」

ドウラも驚いてるようだ。

光輝「…とりあえず…安全なのか?」

ちょっとほっとしていると奏は杖のようなものを取り出す。

光輝「…まだ全然安心できないな。」

それもそうだろう…あの杖は奏が能力を使うときの武器のようなものだ。

結構高ランクの能力なので使いようによってはかなり危ない…

奏「…止の詩…」

奏が呟く…

光輝「!?」

突然体が動かなくなる…

ちょっとデジャブかも…

どうやらこの能力は以前見たとき(幼少期?)より格段にあがっているようだ…

瞬きすらできない…

奏はそんな俺に近づいてくる…

詩といってたからいずれ終わるはずだ…

でも…まず間に合わないよな。

と、そこに…

ふいに閃光弾らしきものが飛んでくる。

奏「!!」

詩を使うことをやめたことで俺は動けるようになった。

ドウラ「な、なんだったんだ?」

…どうやらあいつも例外ではないようだ…

でも…一体誰が…

ジロム「間に合ったようだな。」

フィーラ「光輝様!大丈夫ですかにゃ!?」

フィーラならともかく…

ジロム?

たしか用事があるはずじゃ…

ジロム「用事なら済んだんでな。
   少し心配になって来てみたんだ…」

…なんにしても少し助かった…

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