《MUMEI》

「ハッ…ァ…ッ…ン…」


私は、息が上がり涙目になった。


「ご…めんね…も、ちょっと…」


もう無理と訴えたかったが、私は喋れる状態では無かった。


「…ッ…!」


俊彦が慌てて手を離したので、私も慌てて顔を上げたのだが…


大量の俊彦の精液は、そのまま私の顔面にかかってしまった。


「わ、待って!蝶子」


私はそれを反射的に手で拭こうとして、俊彦に止められた。


「俺がやるから、じっとしてて」


俊彦は何度も『ごめんね』と言いながら、私の顔をティッシュで優しく拭いてくれた。


それから、私は、洗面所で顔を洗った。


「お陰様でスッキリしました」


ベッドの上で相変わらず正座している俊彦は、戻ってきた私に深々と頭を下げた。


「いえいえ…」


思わず私も敬語になった。

そして、顔を上げた俊彦と顔を見合わせ、思わず笑ってしまった。


「俊彦は、動き、早くて、…激しいのが…好き?」


「…です。エロエロですみません…。

もう、本当に…蝶子の可愛さに、理性が負けます」


私が赤くなると、俊彦は、ガバッと私に抱きついて、『早く火曜日になれ!』と叫んだ。

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