《MUMEI》
予想外
彼に

振り回された挙げ句

疲労困憊していた私は‥

広場のベンチに

腰掛けて‥

迂闊にも

無防備だった‥。

「ねぇ」

「?」

私が

僅かに

俯いた顔を

上げた時だった。

「‥っ!?」

頬に

柔らかな感触が

当たった‥。

「えへ、楽しかったから、お礼〜」

ひなたは

そう言って

笑った。

だが‥

いきなり

そんな‥‥。

「苺〜?」

「っっ!?」

彼が

私を見ている。

それだけで

どうして

こんなに──‥。

「ね、どうしちゃったの?」

「‥‥いや、何だか───」

「ん?」

「お前といると‥‥」

「行こっ」

「!?」

ひなたが

私の手を引いて

駆け出した。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫