《MUMEI》 襲いかかる敵理恵華と俺は、とある理恵華の友人が経営している喫茶店に行った。 ちゃんと貸し切りしてくれたらしい。 「しっかりしてるなぁ…貸し切りなんて」 俺は苦笑いする。 「そりゃ、滝は一応お偉いさんだもの。能力者のね」 (すっかり覚えてやがる…) 定員さんに注文をし、早速本題に入る。 「滝…情報班の調査によるとね、今日の晩、あなたの本拠地へ攻め込んで来るらしいわよ」 俺は腕組みして、睨むような顔して答える。 「…マジか」 「長い戦いになるみたいね…」 「でも、俺は戦いを終わらせてやるさ!それが俺の役目なんだから」 コーヒーを一気に飲みほす。 「でも…相手はあなたにとって厄介な奴よ。大丈夫?」 「大丈夫さ。俺は仲間がついてる! …今度の純はいい奴だから、安心しな。後、瞳も」 「そう…良かった」 (やっぱり心配してたんだ…。俺の事。これじゃ昔と変わらないじゃないか…) 「滝?どうしたの?」 我を忘れて考え過ぎてたみたいだ。 「あごめん、なんでもない。ご馳走様。俺、早速帰ってこの事みんなに伝えなきゃ!じゃあな!」 俺は逃げるようにして帰る。それも走って。 「全く…変わらないわね」 走って帰る途中、事務所の近くで何かが起きたみたいだ。 「なんだ?」 携帯用の棍棒を繰り出す。 「待ってたぞ…滝」 白いコートに茶髪…額にマーク…まさか 「カルテーニ!?」 俺はとっさに戦闘体勢を取る。 (あれ?…おかしいな…今日の晩襲って来るって言ってたのに、まだ夕方だぞ…早いな) 「理由を教えてやろうか?」 「言ってみろ!!」 前へ |次へ |
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