《MUMEI》

*+*




「ほんとだね」

「ぇ‥」

「今、綺麗‥って思ってたでしょ?」

「うん───」

やっぱり

彗は

あたしの

考えてる事

ちゃんと

分かってるんだね──。

「あのさ、希」

「?」

「ずっと思ってた事があるんだ」

「ぇ、何‥?」

「ボクと希は‥小さい頃から一緒にいて、同じ学校に通って、毎日本当に兄妹‥っていう感じだったじゃない?」

「うん──」

本当に

そう。

今でも

あたしは

妹みたいに

キミに

甘えてる──。

「希」

「?」

彗が‥

あたしを

見てる。

真っ直ぐな

透き通った

目で‥。




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