《MUMEI》
オルゴール
部屋に運び‥

彼を

私のベッドに寝かせた。

「───────」

寝顔は

本当に

天使のようなのだが‥

時折‥

彼は

その容姿とは

裏腹な態度を取る。

「‥‥‥‥?」

眠っていた筈の

彼が‥

私の袖を

引っ張った。

その力が

半端では無い。

「ど、どうした‥?」

だが

彼は答えない。

余程

寝覚めが悪かったのだろう‥。

「何か恐い夢でも見たのか‥?」

ひなたは

無言で頷いた。

どうすればいい‥?

‥‥‥そうだ。

「待っていろ。今いい物を持って来てやる」

私は

本棚の上にある

小さなオルゴールを

手に取った。

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