《MUMEI》
メリーゴーランド
「楽しいね〜」

そう言って

彼は

ニッコリと笑う。

可愛い‥。

「苺」

「‥‥?」

「ありがとっ」

「‥‥‥‥‥ぇ」

「へへっ、苺はボクの言う事何でも聞いてくれるもんね」

「な‥っ!?」

しまった‥。

完全に

付け入られた‥。

「どうしたの〜?」

「いや、何も‥」

回転木馬が

ゆっくりと

上下する。

聞こえて来る

愛らしい旋律も‥

何故か

悪夢の

前兆のように思えて

仕方が無いのである。

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