《MUMEI》

こんなにも明るいのに、まだ起きたばっかりなのに俺は脚を大きく広げられ、長沢がその中に顔を埋めている。





何かもう今更恥ずかしいとかそういった感情がまるで湧いてこなくて…



俺は枕の耳に掴まりながら素直に声を上げていた。




「ヒモチ…良い?」


俺を咥えたまま長沢が尋ねてくる。




「ンン…、イ、イ…はぁ……イ…はぅう…ン…――もうすぐイきそ、う…ハァあ……」



すると緩い愛撫が激しい攻めたてに変わり俺は一気に追い詰められた。



もう堪らなくイきそうになり、俺は内股に力をいれた。

「はぁあ、はっ、ダメ、出ちゃう、イッちゃう、あっ、あっ、――――ふぁ…」


もうイくっと思った瞬間、チュパっと音がなり長沢の唇が離れた。
同時に根元をきつく握りしめられ




「イタイッ!ヤだあ〜!イかせてっ!ながさわ〜っっ!!」



俺は半泣きで訴える。


激しい熱が全身に回り躰がどうにもならない。


「――まだ俺聖ちゃんに何も言って貰ってない……」



「長沢…」




涙で潤む目の前に長沢の顔があった。



不安気で頼りなく俺を見つめてくる。



「俺の事…、好き?」



「―――はぁ…、」


「俺の事…好き?」




俺はゆっくりと枕から手を離し、長沢の頬を両手で挟んだ。



「――好きじゃなきゃ…、こんな事させない」



「聖…ちゃん…」




「俺は…長沢が…好きだ」





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