《MUMEI》 「これを一つ一つ読み解くの?」 …返ってきたのは数千万件にものぼる膨大な文書情報だった。 「ハァ……いったい何年かかるかしら…?」 まさに気の遠くなるような作業だ…。 「でも―――……」 ドラミの電子頭脳に、無惨に破壊された兄の姿が思い浮かぶと、思わず涙がこみ上げてくる…。 そして、その涙は見えない犯人への強い憤りへと変わる…! 「…やるしかないわね!?」 ドラミは、意を決してモニターに向かい合った! カタカタとキーボードを叩く音が、ドラミの部屋に木霊する――… ドラミは果てしない作業に没入していった――…。 =*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=* 前へ |次へ |
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