《MUMEI》

部屋は入り口で靴を脱タイプでカーペット敷きになっていた。
ジャケットを脱ぎ、冷蔵庫からビールを取り出した。
「飲む?」

「うん」

ビールを2本持ってソファーに座ると、結構座り心地が良い。
嫌、良く感じる。

バイクのシートは硬いので長く乗ると、お尻が痛くなる。

柔らかいソファーに座るだけで良く感じる。

「じゃあ、乾杯しょうか?」

「うん、何に乾杯?」
「初ツーリングにカンパ〜イ」

「カンパ〜イ」

『カシュン』
アルミ缶をあわせた。
「あ〜、美味い!」

「うん、美味しい」

「これで、つまみが有ったらなぁ…」
そう言いながら冷蔵庫をあさると缶に入ったピーナッツがあった。
それをつまみながら2本飲むと眠たくなってきた。

俺がウトウトしていると彼女が
「シャワー使っていい?」

「うん、いいよ」
棚にバスローブがあったので
「それも使っていいよ」

「えっ、でも…」

「俺、着がえもっとるから」

「じゃあ、かりるね」そう言ってお風呂場に行った。

俺は、ソファーで横になり、2時間程眠っていた。

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