《MUMEI》

俺が目覚めると、彼女はベッドで寝ていた。
(彼女も長距離走って疲れたのだろう)起こさない様に着がえを取り出し、シャワーを浴びながら、ふと思った。
(『道後温泉』の側迄に来てシャワーかぁ…)

頭を乾かして、部屋に戻り、寝ている彼女にそっと、布団をかけた。

(女の子のバスローブ姿も良いもんだ)

そう思いながら、ソファーで眠った。

朝、目覚め、時計見ると7時前だった。
彼女は、まだ、眠っていた。
何気なくテーブルの上の案内を手に取るると『足湯』があると書いてあった。

(あとで、行ってみよう)
そう思い、顔を洗い、着がえを済ませた。

冷蔵庫からコーヒーを取り出し、地図を開き、ルートを考えていると、彼女が目を覚ました。

「おはよう」

「あっ!おはよう…あっ、ゴメン…ベッド取っちゃった…」

「いやいや、全然かまんよ。  よく眠れた?」

「うん、爆睡してた」
「10時までOKやからゆっくりしたらええよ」

「うん」

彼女も顔を洗い、戻ってきた。

「何か飲む?冷蔵庫に色々あるよ」

「うん、ありがとう」そう言ってオレンジジュースを持って横に座った。

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