《MUMEI》

5対2。

「やるじゃん。」

クロは前から思っていた。

椎名のプレースタイルは自分に似た物がある。


と。


身体能力に頼ったプレーではなく、スキル勝負。


そしていかにして相手の裏をかくか。


クロと椎名に共通する部分だった。





聖龍高校の攻撃。


赤高はポストへのパスを防ぐ為、中を固める。


また同じように1対1を仕掛けてくる。


突破だ。


「ピー!!」


審判の笛が鳴る。


「チャージだ!!走れ!!」


聖龍高校の選手は確かに能力が高い。


しかし、身体能力に頼ったプレーになりがちだ。


強引な突破はオフェンスのファールへと繋がる。


速攻…


はできなかった。


さすがに戻りが早い。


(せっかく相手の攻撃を止めたんだ。物にしてこい!!)

ユキヒロのロングシュート。


しかし、止められる。


「速攻出させんな!!戻れ!!」


展開が早い。


こうなると不利だ…


「2番付け!!」


村木からの指示。


一早く走っていた左サイドにパスを出させない為、ボールと左サイドとの直線上のルートを走る。


(わかってんじゃん。)


「2番チェックオッケー!!」


速攻はさせなかった。

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