《MUMEI》
無意識
「っ‥」

駄目だ‥

このまま

立ち尽くして

何もしないでいたら‥っ。

もう

時間が無い。

迷う暇など無い‥。

車は

もう

彼の目前に迫っていた。

その時

私は

無意識だった。

後になってみても

どうやって私が

彼を助けたのか

思い出せないのである。

それでも

彼は

確かに

私の腕に

抱えられていた‥。

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