《MUMEI》
笑顔
俺は 孤児院を出る迄 ずっと 料理担当だった。

院長先生は 料理オンチだった為(笑)
背に腹は 変えられなかった。


「私、鶴野さんの事、誤解してました。
遊び人って…、ごめんなさい。」


「あ〜、いいよ、別に。よく言われるから、それに〜間違いじゃないかも(笑)」

「哀ちゃん、気を付けてね、遊ばれちゃうよ。…なんちてね。」
俺は 冗談を言い、笑った。

哀ちゃんも、俺につられて笑った。


「あ〜、やっと 笑ってくれた。」


「え?私 笑ってませんでした?」


「うん、目が覚めてからずっと、困ったような、怯えた顔してたよ。」


「すみません。」

「ほら、また〜、笑って。」

「あ、はい。」
そう言って 二人で 笑い合った。


…お、なかなか 雰囲気 良くなって 来たんじゃないか?…

俺は 心の中で ガッツポーズをした。

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