《MUMEI》
無屈託笑顔
すると

彼が

フォークを

手にしたまま

私に

微笑みかけた。


「見とれちゃった?」

「な‥っ」

彼は

本当に

何でも

分かってしまうのだな‥。

「苺」

「‥‥‥?」

「ありがとねっ」

「あ、ああ‥。そう‥か」

何だか

嬉しいような

くすぐったいような‥。

お前の

その笑顔は

自然と

私をも

幸せにする──。

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