《MUMEI》
スコアラー
「やべ〜!!完璧遅刻じゃん!!」


「しょうがないだろ。電車が遅れたんだから。」


「まぁね。でも今日の相手って赤高っしょ?俺たちいらなくね?」


「どうかな。何でかは知らんけど、前回の高総体以来公式戦に出てないし、練習試合もしてないらしいからな。」


「人数いないから棄権したんでしょ?そんなとこに負けるとは思えないけど?」


「俺たちはどこにも負けね〜だろ。」


ジャージ姿の二人組が、聖龍高校へ向かっていた。


「と〜ちゃっく!!急ぐぞ!!監督に怒られる!!」


「ガラガラ…」


体育館のドアが開く。


「あ?12対9だってよ。」


「微妙に競ってんじゃん。」


(誰だ?)


「あいつら確か…」


「翔太知ってんの?」


「高総体ん時に見ました…」


「2年でスタメンだった二人…」


「2年で?聖龍が高総体で2年使ってた?スタメンで?」


「確か名前は…」


「二ノ宮!!桜井!!遅いぞ!!」

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