《MUMEI》
危機的状況
彼の

笑顔を見ながら‥

こんな生活も

悪くは無い──

そんな事を思った

矢先だった。

「白薔薇さ〜ん、いらっしゃいますか〜」

「‥?」

誰だろうか。

「い、苺‥っ」

ひなたは

私の後ろに

隠れた。

「どうした、ひなた」

「ママだ‥」

「お前の‥?」

ひなたは

無言で頷いた‥

が‥

僅かに震えている。

「出ちゃダメ‥っ」

「だが‥」

「ダメだってば‥!」

「ひなた」

「‥っ‥何‥?」

「私が何とかしてやるから」

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