《MUMEI》 「……なあ、代わって呉れよ。」 恒明は〈恒明〉に戻る時、自分の時間になる。 最近は気付いたのだ。 どんな人間もそれを聞けば黙り込んでしまう魔法の呪文なのだ。 「……君と関係したのは叶わない戀への反抗だよ。 その人は誰にも支配されず魔的でよく似ているのに全く違う本質を持っている。 だから、君とはいられないんだ。」 「じゃあ、その人を言ってご覧なさいよ!」 嘯いたと確信した笑みを浮かべられた。 「恒明だよ。」 食いかかってきていた女は魔法にかかったようだ。 その証拠にぴくりとも動かない。 時間停止魔法だ。 前へ |次へ |
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