《MUMEI》
関門通過
扉を開けると‥

そこには

若い

いかにも

会社勤め

といった印象の女性が

佇んでいた。

「あ、すみませんでした‥息子がご迷惑をおかけしたみたいで──」

「あ‥いえとんでも‥」

「そんな事を言っておきながら申し訳ないんですが‥」

「?」

「暫くそちらで預かっていただけますか?」

「息子さんを‥ですか‥?」

「急な出張が入ってしまって───」

「あの、それはつまり‥」

「宜しくお願いしますね」

「!? あの‥っ」

だが

彼女は

行ってしまったらしく

私は

ひなたと2人

取り残されてしまった。

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