《MUMEI》
恋苺
恋というものを

長らく

私は

知らなかった。

ひなた───

彼は

本当に

陽向のように

暖かく

無邪気で

愛らしい。

そんな彼に

私は

一目惚れをし

想うようになった。

まさか

私が

恋をするなど

まるっきり

思ってはいなかった。

だが

あの出会い‥

あの瞬間から

私の運命は

動き始めていたのかも

知れない───。

「苺〜」

「‥っ?」

「ど〜〜〜〜んっ♪」

「!!っ」

いきなり

抱き付かれた‥。

「へへっ♪ 楽しいね〜」

「ああ‥そうだな───」

本当だ。

お前のお陰だな

ひなた──。

「ねぇ、お腹空いたぁ〜」

「ああ、分かった。何が食べたい‥?」

「うんとね〜」

「───────」

私は

思わず

苦笑していた。

「苺?」

「いや、すまん──」

彼は

本当に

陽向のようだ──。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫