《MUMEI》

「…ふぅ…――ぁっ…ぁっ…、ぁう、…ぁんン…」



長沢の動きに合わせベッドがギシギシと軋む。

更に繋がった部分からは
クチャクチャな音がリズミカルに発せられ、それが部屋全体を、俺の頭の中を響かせた。



長沢の頭が俺の顔の脇にあり、断続的に耳元に荒い呼吸が入り込んでくる。



反対の頭の脇ではお互いの指を深く絡ませきつく握りあっていた。



残りの手で汗ばんだ逞しい背中を必死に探る。



頭から爪先までくたくたに甘く溶かされた俺はひっきりなしに甘い声を上げ続けていた。




「――聖、ハァ、はあ、聖…、俺の聖ちゃん…可愛い…」





どんどん動きが速くなり腰の使い方も露骨になってくる。


すっかり長沢のに馴染んでしまったそこを不意にぐりぐりと大きくえぐられ、
俺は悲鳴にも近い喘ぎ声まで上げさせられてしまった。


「あはあ、あはっ…、はぁあ……ひぁあ……」



「はぁ、はぁ、はぁ、…俺の、だよね?聖ちゃんは…俺のだよね?」




俺の顎を唇で甘く哈み、そこに短いキスを落としながら尋ねてくる。



俺は背中にあった手を長沢の顔に添え、そっと俺の正面に…

――向かせた。



「――長沢の、長沢のだよぉ、ぜんぶ…、それに長沢も…俺のだろ?」

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