《MUMEI》 「かっ…わいくなんか、ないですよ。それに…」 私はチラッと琴子を見た。 「可愛いって言ったら、琴子の方が… 私、胸も大きくないし…」 琴子の形のいい胸と、くっきりとした谷間が羨ましかった。 「麗子さんみたいに、ウエスト細く無いし…」 麗子さんの美しいクビレを見て、私はため息をついた。 (それなのに、こんな水着だし…) すると、うつ向く私の背中を麗子さんが叩いた。 「蝶子は、足以外も、そんなに悪く無いわよ。 体のライン綺麗だし… 俊彦としてるうちに、良くなったのかもよ?」 「そ、そんな…」 (そりゃ、胸は大きくなったけど…) 「私は年齢の分不利だし。孝太は、段々うまくなるけど、俊彦レベルじゃないだろうし… ね、和馬はどうなの?」 突然話題を振られた琴子は、『他と比べた事無いからわかりません』と、真面目な顔をして答えた。 麗子さんは、笑いながら、『琴子も可愛いわね』と言った。 その時。 コンコンッ 「お〜い、脱ぐだけなのに何でそんなにかかるんだ〜?」 更衣室の扉ノックしたのは、和馬だった。 私達三人は、私の着替えが手間取ったのだと言い訳をした。 前へ |次へ |
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