《MUMEI》 私が返事をする前に、真ん中の男性が、私のビニール袋を奪おうとする。 「だ、大丈夫です」 「ちょっと、やめてよね」 麗子さんが睨むと、右側の男が近付いた。 「…何よ」 「俺、あんた、タイプ」 バシッ! 「私、あんた、嫌い」 麗子さんは男を殴り飛ばした。 「俺は巨乳ちゃんがいいなあ」 左側の男が琴子に近付くと、琴子は無言で結婚指輪を見せた。 (二人共、すごいな…) 「「行くわよ、蝶子」」 「あ、は…」 グイッ 「キャッ!」 「待ってよ、美脚ちゃん」 真ん中の男に引っ張られた私はよろけて…捕まった。 「俺は、あんたがいればいいの。蝶子ちゃんて言うんだ。…可愛いねぇ」 「離して…下さい」 「離した方がいいわよ」 「あんたが殴るからか?」 真ん中の男の質問に、麗子さんは首を横に振った。 琴子が無言で指差した方向を、男が向いた瞬間ー バキッ! 「うっ…!」 男は、麗子さんよりも強い俊彦によって殴り飛ばされた。 「早く逃げた方がいいよ〜、…三人共」 和馬の言葉に、三人組は逃げ出した。 「やっぱり来てたのね」 前へ |次へ |
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