《MUMEI》
放課後
バタバタ…バタン! 貴士が 飛び込んで来た。


「かくまってくれ! 相原が来る。」


私と佐和は ニヤリと笑い、
「い〜じゃん、一緒に 帰ればぁ?」
とからかう。


「お前ら…(泣)」
貴士は 涙目になった。


ロッカーに 貴士を 隠した ところで 相原が捜しに来た。


「貴士くん、知らない?」


「知らない。」


「高崎さん、貴士の 幼馴染みだか 知んないけど、貴士は あたしが 狙ってるんだからね、遠慮しなさいよね。」


そう。相原は こう言う奴なんだ。

男の前では、可愛娘ぶって、男が 居ないと分かると 本性を出す。

貴士は それを知ってるから 逃げ回ってる。断れば 断ったで、騒ぎ立てる。


ホント 勘弁してほしい。


佐和が 睨み付けながら 「ここに 居ないから 出て行ってよ。」
と 相原を追い出す。


「ふん!」
相原は 渋々出て行った。


貴士が ロッカーから 出て来て、

「あいつ、マジ 恐いわ。信じられん。」
ポツリと言った。

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