《MUMEI》




俺は長沢の胸に顔を埋め、長沢は俺を腕に抱き寄せている。

躰中に心地良い余韻が広がり、それに何だか安心して眠くなってきた。




「聖ちゃん…俺眠くなっちゃった…」




「俺もー、少し寝たい…」




汗やら何やらで全身ベタベタしててちょっと不快さを感じるが、それよりもどうにもこうにもとにかく眠たい。




俺はふあーと欠伸をすると、長沢の胸に更に擦り寄りゆっくりと瞼を閉じた。

すると長沢も俺を更に引き寄せ、脚を脚で絡ませ抱き枕状態にしてきた。



「少し寝たら一緒にシャワー浴びよ?」



「―――うん」




「そしたら…またしようね?」



「ハハッ――――……うん…、」



―――ガチャ…





「もう良いですか〜」




突然、扉が開く音と控え目な日高の声。



「う゛あ゛あ゛っっ!!!!!」




慌てて飛び起きると扉のところに申し訳なさそうにつっ立っている日高……。




「ワリイ…、こんな格好じゃ…どうにもならんかったから…」





俺のTシャツとトランクス姿の日高……。




日高は俺と目線が合うと、クシャクシャな髪をかきながら照れ臭そうに笑った。

そして長沢はゆっくりと起き上がり、俺の躰にタオルケットを被せながら

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