《MUMEI》

「ぼ!…僕はどうすれば…!?」


のび助は、モニターの中のドラミにすがるような視線を送るが――…



*「祈って下さい…。


…今は、そのくらいしか出来ることはありません…。」


ドラミは申し訳なさそうに首を横に振った…。



『祈る』……余りにも頼りなく、無責任にも思えるアドバイスだ……。


しかしドラミを持ってしても、そう云わざるを得ない状況から、とてつもなく恐ろしい敵だということを、のび助は強烈に実感する…。



のび助の胸中で『キラ』という見えない相手の虚像が、不気味な鎌首をもたげていった――…。

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