《MUMEI》

いつでも甦る。


自分が望めばいつでも母は存在する。


生まれては去るさだめ。


生輝する喜びと、

死思する綻びの繰り返す日々。


人として生きたのなら、

誰かの中で在り続けたい。


誰かに愛されていたなら、

わすがな瞬間でも

その人の胸の内に咲いていたい。



通り過ぎてゆく記憶と風景がコマ送りの様に、

スローモーションで消えていく。


この道を通るのも、おそらく今日で最期。


今までも、


きっと最期のシチュエーションはあったに違いない。


ただ、


目の前のサインに気がつかないだけ。


平和になれ過ぎただけ。

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