《MUMEI》
お供・真実
「何で捕まえて来なかったんだ!!もうお前らは捨てちまうよ!!」
叱られて2人は耳を伏せた。
「ご、ごめんなさい…」
「ほら、もうでていけ!この役立たず!」
その時、戸がゆったりと開いた。
「でしたら、その2人を僕に引き取らせてください。
お金が必要なら払います」
沙羅だ。
「何だい、アンタ、…あっイタズラ狐!」
「いいえ、違います。
六と五は僕のお供ですから。…それにイタズラをしていたのはこっちの化け狐です」
沙羅が連れてきたのは、狐だが、尾が3つある子供だった。
「この2人も反省してますし、捨ててしまうのなら、彼らは僕が引き取らせてもらうので。
お金はここに置いていきます」
沙羅は六人を連れて外へ出た。
「いい?もうイタズラはダメだよ?わかったら住処に帰って」
「「はぁーい」」
イタズラ狐を山へ帰すと、沙羅は狛犬の2人を見た。
「…2人ともさ、僕のお供になってくれないかな。六や五のように」
そう言うと、沙羅は狛犬の弟の包帯を優しく取った。
「させて、くださいっ」「ずっと、ついていきますっ」
だから、捨てないでー…
沙羅は優しく笑う。
「じゃあ、名前は姉が四で、弟が三だね。
…あーぁ、みんな泣いちゃった」
沙羅、何処にでもついて行く。
だから、だからー…
側にいて
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