《MUMEI》

「わらわは、千年を超える精霊なるぞ。ビクともせぬわ。」

桜花は カラカラ と笑った。


「ところで、赤子の名前は なんと言うのだ?」


「おお、冬風、そうじゃ、桜太(おうた)と言うのは どうじゃろう?」


「…安易じゃな。」


「ふむ、そうか?では 良い名は ないか?」


「風花(かぜはな)!」

「…冬風…」

「そなた、自分の名前を 入れたかったのじゃな?」


「まあ、良い。風花 にしよう(笑)」

…おなご のような名前の 気もするが…
まあ、良い。冬風も 喜んでおるし。


そして 風花は スクスクと 育っていきます。

春は 春風と 花集め
夏は 夏風と 水遊び
秋は 秋風と 栗拾い
冬は 冬風と 雪遊び


楽しい日々は いつまでも続くと 思われました。

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