《MUMEI》

「そんな事無い!…どうして?」


「だって、あいつらの方が回数少ないし、大きさ標準だから、蝶子の胸でもできるよ」


「私は俊彦がいい!」


思わず叫ぶと、俊彦は私を抱き締めたまま、体をグルッと反転させた。


「俺も、蝶子がいいな」


胸の愛撫を再開させながら、言う俊彦の声は嬉しそうだった。


「本当?」


「何回ヤッたら、好きって、愛してるって言ったら、信じる?

今日は、最高記録挑戦しようか?」


「…っ。いい、信じるから、それはダメ!」


悲鳴を上げる私に、俊彦は『残念』と言って、胸より下の愛撫を開始した。


それから、私達は、私達の間では『普通の回数』の、

三回


…を、終えて、眠りについた。


ただし、早朝、朝にしては『最高記録』の三回をしてしまい、私は、迎えにきた父の車の中でずっと眠っていた。


父はそれを、『女同士の夜更かし』と思い込み、友君は『慣れない場所で眠れなかったせい』だと思っていたが…


華江さんは、確実に理由がわかっていたらしく、『まだラブラブなのね』と私にだけ聞こえる小声で言った。


(『まだ』じゃなくて『ずっと』がいいな…)


そんな事を考えながら頷いた

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