《MUMEI》
きずな、そして
川からはい上がってきたのは長女だった。

長女「一度は川によって殺された私が、川に助けられるとは」

長女はあたりを見渡した。そこには信濃川のみだった。

長女「ふーはははは」

望み叶えたり。

長女は手に入れた。
世界そのすべてを。

長女「見たか、セイントよ」

長女は振り向きざまにミートパイを食したが、そこにセイントはいなかった。

セイントが死んだことに今気が付いた。

むせび泣いた。

しかし、今はもう、長女のあられもない姿を見る者はないと思うと、口元には笑みがあふれた。
長女「鼻持ちならぬこともない」


長女が真の孤独に気が付くのは、一体いつになるだろう。
少なくともそう遠くはない。

メジロが遠くの空へ飛んで消えた。

山田は皆のタマシイを連れ、新たな世界を創造するのだろう。
長女のみを残し…。

孤独=滅びのシンパシー。
うらぎり。独り相撲。












長女「セイント、セイント、セイント、セイント…」



     《終焉》

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