《MUMEI》

桜花は、度々 姿を 消すように なった。


「冬風? 母上は どうなさったのだ?余程悪い病に なったのか?」

風花は 不安げに 聞いてくる。


「なあ、風花。母上の病を 治せるやも知れぬ 秘薬が あれば 探しに行くか?」


冬風の問いに 瞳を輝かせて、
「何処に あるのだ? 母上が 元気に なるのじゃな?」
と 答える。


「遠い鬼の里じゃ。行けるか?」


「うん、俺が 母上を助けるんだ。冬風、連れて行ってくれ!」


冬風は 真剣な顔の 風花を 見つめ 頷いた。

…桜花、これで いいのだな?


桜花の櫻を 見つめながら そっと 呟く。

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