《MUMEI》

コーヒーを飲み終わると、また、峠を走り出した。
ここのコースは頭に入っているので、ガンガン攻め続けた。

前よりもかなり乗れている。
このバイクにも慣れてきたと言うことだ。徐々にペースを上げ、自分の限界近くまで攻めれるようになった。
手が痺れてきたので駐車場に入りバイクを降りた。

前後のタイヤを見ると端から端まで綺麗に使えている。
まだ表面には新品の時のゴムの毛の跡が残っているが、両サイドは溶けてなくなっていた。
(ほぼ、フルバンクに近付いたかな(笑))

俺は、一人で満足していた。
このバイクの初期型(A型)は、誌面では、かなり扱いにくいとされていたが、このB型では改良され、大分扱い易くなっている。

このバイクを選んでくれた【エリカ】に感謝した。

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